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老人が意欲を持って取り組む姿は心打たれる

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私は老人福祉を主体として何拠点も持っている会社の事務員として入社しました。
現在はグループホームで勤務し、現場に携わるようになりました。
グループホームの仕事内容は、認知症の対応と、身体的・肉体的なフォローになります。
対応は入居者それぞれ違いますが、仕事内容は赤ちゃんや小さな子どもの対応と同じです。
ただ、体は大人なので大きいですし、大人を通り越してきた方々ですので、しっかりした意思があります。
その意思を尊重しながら、衛生を保ち、穏やかに過ごしてもらうことが仕事になります。
まず多くの入居者は「家に帰りたい!何で帰れないの?」と聞かれます。
病気で入院していると思っている方には、「お医者さんの許可が出てないの。」
デイサービスに来ていると思っている方には、「今日は遅いから、明日、迎えに来てくれるからね。」「ご飯食べてからね。」
家族の都合の場合は、「娘さんが入院してるからね。」「息子さんお仕事で忙しいからね。」
などと、それぞれの入居者に合わせて心を落ち着けて頂けるように返答しますが、認知症ですので、同じ質問を何度も繰り返されるので同じ返答をしたり、話題を変えたりします。
また、入居が長くなると身体能力の低下が起こってきますが、意思はしっかりしています。
トイレに間に合わなくなってくると、早めに声掛けや、念のためのパットをお願いしていきます。
それでもダメな時は、リハパンですが、認知症の度合いによっては脱いじゃいます。その場合は、フロアに居てもらって見守りしたりします。
足腰が悪くなることで歩行が難しくなると、杖や手すり、車いすを使います。
これはご本人が「これがあったら移動しやすい!」と思ったら使って頂けます。
などなど、いろいろ現場ではあるのですが、私が見ていて思うのが、入居者本人には老人の意識はあるけど、気にしてないことです。
多くの老人が「私はまだ出来る!」と思って生きてらっしゃいます。
ケアビューティストになるためには学費はいくらかかる?
こちらとしては、「いやいや貴方、もう90歳過ぎてますから、病気になるのも、歩けなくなるのも、トイレが間に合わないのも普通ですよ。」
と思うのですが、年なんて関係ありません。「私はできる!」と思っています。
例を出しますね。
もう93歳のおばあちゃんがいました。腰は曲がっていますが、歩けて、人と関わるのは好きではなく、昼間は色塗りやゲームで一人で遊んでいます。
喉が渇くと「牛乳!」など、ご要望をスタッフに言います。
その方が、とうとうコケて(もちろん、スタッフも気を付けていましたが、なんせ制御が利かない方)大腿骨骨折をし、入院になりました。
手術をして、次はリハビリの予定となっていましたが、病院からはリハビリは無理と判断され、寝たきりなので受け入れて欲しいと言われ、グループホームへ戻ってきました。
初めは寝たきり→1ヵ月も経たずに動き出してベッドから落ちる→1,2ヵ月で這って動く→3,4ヵ月後には捕まり立ちをする→半年後にはスタッフが知らない間にトイレへ行ってる。と凄まじい回復力を見せられました。
1年後には、一人で歩いてるんじゃないかと思えるほどです。